1960年代、大学のハーモニカ・クラブなどを起点として、全国に空前のハーモニカ・ブームが巻き起こった。そうした中、「伝説のバンド」といわれたのがこのハーモニカ・ライナーズである。超絶のテクニック、ほとばしる音楽性は当時“疾走アンサンブル”と讃えられ、日本最初のエレキ・ハーモニカ・バンドとして高い人気を誇った。
しかし活動5年で、メンバーの私生活上の都合により解散、文字通り疾走するかのようにシーンを走り去った彼らだったが、それから40年を経て、今春、遂に期は熟し再結成の時を迎えた。
6月4日、東京の杉並公会堂で行われた再結成披露コンサートは、全くのノー・プロモーションであるにもかかわらず即日完売。急遽、昼公演が追加され、2公演が満席となった。それが日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」などでも伝えられ、ハーモニカ・ファンの間に、ライナーズ復活の報がかけめぐった。
解散後も各々が第一線で活躍を続け、40年の時を経ても、そのアンサンブルは錆付くどころか、往時を凌ぐ疾走ぶり。加えて40年前にはなかった深い歌ごころも加えて、今、最高のコンディションで再デビューの時を迎えた。若々しいチャレンジ精神と「遊び」のゆとりを識る、実にクールなオールド・ボーイたちは、そのすばらしい音楽とバイタリティによって、中高年層に無限の勇気を与えるに違いない。
同時に、「ハーモニカ世代」だけにとどまらず、生き生きと人生を楽しむ「カッコいい老人」たちは、若い世代にも注目される可能性を持っているのだ。




