ハモンド・スズキの日々是、口風琴 -きままにメロディオン-

ライブ告知板


2008年 6月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
<<>>

月別アーカイブ

最近のエントリー


第4回「ケンハモナイト vol.9」
2008年6月5日(木)
百花繚乱、ケンハモのお花畑だ !
ケンハモナイト vol.9

date 5月30日(金)/ place OHANA CAFE (練馬)
musician  はもけんさん / タカハシペチカ+大友剛 / trico ! / けんはもよん♪

 「メロディオン、侮るべからず! その道のりは永遠なり。」 唐突に精神論を振りかざしてしまいましたが、先日お邪魔したケンハモナイトにはその道の達人が勢揃い。驚き、感動の妙技に目を奪われ、愛らしいサウンドに耳を洗われたのでした。
まず登場したのはこのイベントの主催者・坂元一孝さん率いる「はもけんさん」。ケンハモナイトの前座バンドを自称していますが、その実力はピカイチ。坂元さんと夏秋文彦さん、中浩美さんからなるユニットで、数多の出演者を返り討ちにしてきた鍵盤ハーモニカの達人たちです。


 オープニングは坂元さんのアレンジされた「おもちゃの交響曲」。中さんが吹いているアンデスは復刻前のオリジナル、鮮やかなブルーのボディとホワイトの白鍵がきれいです。水笛のパートをアンデスのトリルで演奏するのもいいですね。そして、坂元さんが吹いているのは昨年の楽器フェアで発表した「STAGE44改め MELODION44」。今回は演奏感のチェックのため特別にご使用いただきました。マイクで拾うのとは一味違う広がりのあるサウンドでアンサンブルを包んでいます。


 この後、夏秋さんと中さんの作品を1曲ずつ演奏したのですが、このユニットの面白いところは三者三様の鍵盤ハーモニカを使ったこと。中さんの改造エレキピアニカは金管系の華やかな音、専用マイクでの集音した夏秋さんのPRO-37V2は木管系のあたたかいサウンド。そして、坂元さんのMELODION44は弦楽器系の広がりを持った豊かなサウンド。そのキャラクターの違いがリード楽器のアンサンブルであることを忘れさせてしまうようです。
 さて、本編のオープニングはタカハシペチカさんと大友剛さんのユニットです。「すみません、ボクはケンハモプレイヤーではないんです。相方がメロディオン吹いていますので。」とリハーサル前に挨拶されたタカハシさん。しかし、「バルニカ」なる不思議な楽器の創始者でもあります。足踏みポンプで風船を膨らませながら送り込む空気でメロディオンを演奏する。バグパイプのような仕組みの面白い楽器です。難点は風船がしぼむまで空気が送られてしまうところ。「どうですか、商品化してみませんか。バルニカ・・・、ピアニカみたいだからバルディオンでもいいですよ。」と持ちかけられるが、発売への道のりは険しすぎるだろう。あたたかく見守らせていただきます。


 相方の大友さんは「ピアニカ王子」なる別名を持つプレイヤー。ついに鍵盤ハーモニカにも王子が登場・・・ と思っていると 「これは企画ものでして・・・」と申し訳なさそうにご挨拶。私の立場を気遣ってくれるとてもやさしい王子様です。バルニカの後はアンデス、トイピアノ、アコーディオンを持ち替えて爽やかな演奏を披露されます。そして、驚きなのはマジックの腕前も一級品なところ。演奏中にも華麗なる技をはさんで会場を沸かせました。
  一方、タカハシさんはギターに持ち替えて伴奏に回るが、足踏みのぞうさん(鼻に鈴がついています。)、デスクベル(本当は手でやさしく叩いてください。) などの足技が炸裂。最後はのこぎりを弓で弾き、情感たっぷりのサウンドで会場を包みます。


 タカハシペチカさんと大友剛さんの目まぐるしい演奏の後はtrico ! の不思議な世界へと誘われる。リバーブとディレイを使って異空間のサウンドを作り、そこに現世のサウンドを吹き込んでいく。時折現われるトイピアノが時間の軸を取り払っていく。何ともゆったりと、まったりと、自然に音楽が体内に入ってくる。
 「私普段はアコーディオンを弾いているんですよ。鍵盤ハーモニカはたまにです。trico !というのは私が一人で演奏するときのユニット名です。」とリハーサル前に自己紹介されたが、彼女の鍵盤ハーモニカのコレクションはなかなかのもの。ホーナーのメロディカは当然のこと、ポルトガルの鍵盤ハーモニカなども所有されている。


 今回はtrico ! の演奏にUooMoo中北裕子さんも参加、身の回りに楽器をちりばめて独特の音楽を創造しています。彼女の手にかかればタライも立派な楽器に変身、でこぼこの面をほうき(ブラシ)で叩いたり、掃いたり、何ともいえない味のあるサウンドです。彼女の作り出すサウンドエフェクトはとにかく音がきれい、個々でこの音が・・・と意表をつかれることもしばしばあります。trico ! の音楽に彩を加えています。
 二人の演奏に癒された後は夏秋さんが加わって、trico! + UooMooの演奏。達人夏秋さんの演奏に挑むかのようにtrico ! が絡む、それを夏秋さんがしっかりとホールドする。お互いの信頼感が随所に感じられる演奏に心が和む。


 最後に登場したのは「けんはもよん♪」、初代ピアノ屋 岡野勇仁さんの率いる名前通り鍵盤ハーモニカ4人のユニット。今回はパンディエロの飯島ゆかりさんが加わっての演奏です。陽気なブラジル音楽をリードサウンドでというコンセプトのステージ。そのグルーブはなかなかのもの。前座で登場した中さんとP-ブロッの林加奈さん、そして赤羽美希さんと岡野さん。聴き応えのあるメンバーですね。


 印象的だったのは中さんの作品「ハモケンサンバ」。林さんの歌唱力もさることながら、確信をついたコミカルな歌詞には思わず微笑んでしまいます。しかし、これほどまでに鍵盤ハーモニカへの愛情を綴った歌はない。是非とも流行らせたい作品です。


 ケンハモナイトフィナーレは会場全員でのケンハモセッション。「喜怒哀楽」をテーマにみんなで吹きまくる。ステージも会場もなく鍵盤ハーモニカが入り乱れ、色とりどりの花を咲かせました。
 出演者の皆様お疲れ様でした。次回開催を楽しみにいたします。