date 6月25日(水)/ place BAR LIALEH (二子玉川)
musicians 夏秋文彦 「夜笛を吹くと蛇が出る。」って子供の頃に聞かされたことありませんか。今回はそんなタブーを思いっきり破ってしまったイベントをご紹介します。その名も「アンデス フェス」、なんとハモンドでも時々紹介してきたアンデスのイベントなのです。メロディオンでもお馴染みの夏秋文彦さんホストにお招きして楽しい時間が繰り広げられたのです。 今回の首謀者はBAR LIALEHのマスターの望月さん。アンデスののん気な音に魅せられて、「だれかにやられる前に自分がやるんだ。」 と一念発起され、イベントを立ち上げられました。お店にも置きアンデスが用意されているほどのアンデス通。「トイレから出てきたお客様が必ず吹いていかれるんですよ。何故か最近、鍵盤に粘りっけが出てきたような感じですけど。」 とゆるーい冗談もアンデス好みですね。 そんな望月さんから夏秋さんに出されたお題は、「循環呼吸と安定ピッチ」。とてもマニアックな内容だけど大丈夫ですか…。
しかし、夏秋さんにそんな心配は必要ありません。アンデスを膝の上に置いていきなり両手弾きの演奏。右手でメロディーを弾きながら、左手でバッキングを入れていく。ブレスの間が無いから何処までもノンストップで疾走感のある演奏です。そして、1曲吹き終わると循環呼吸のレクチャーが始まります。 「循環呼吸というのは吹いている間に息を吸うのです。」 と説明されても普通の人体構造ではできませんね。そこでちょっとした種明かし、「実は、常に肺から息を出しているのではないのです。口の中にたまった空気を出すときに鼻から息を吸っているのです。口の中に思いっきり息をためた状態で鍵盤を押さえると吹かなくても音が鳴るでしょう。」 確かに分かりやすい説明ですが、そう簡単にできるものではありませんね。アンデスを持参された方たちも目を白黒させて循環呼吸に挑戦です。
もう一つのお題の安定ピッチについては、「アンデスは強く吹くと音程が上がり、弱いと下がるのですね。また、音をたくさん重ねると息が分散する分だけ音程は下がります。そのことを意識することが大切です。あとはメーカーさんが安定したピッチのものを作ってくれれば問題は無いのですが…」 とこちらに目を向けられる。 お客様の視線も集まり背筋も凍りついたとき、「でも、不安定なピッチもアンデスの魅力ですよね。全体のピッチが狂ってしまうのは問題だけど、吹き方によって音が変わるのは味でもありますよね。」 と助け舟が出る。
最後は夏秋さんと須藤かよさんのユニット「ウストキネ」の演奏で締めくくられる。アンデスのデュオを披露した後、ピアノとのセッション。ダイナミックなピアノのサウンドに立ち向かうにはあまりにも非力なアンデスですが、夏秋さんのテクニックがそれをカバーする。ピアノが減衰する隙間をアンデスのサウンドが埋める。循環呼吸だから途切れることも無い。そして、微妙に上下する音程がピアノとは別の世界を作っている。極めつけはブローするように現れたムラ息だ。クレッシェンドとともに現れたかすれがスピード感を感じさせる。メロディオンには無い音楽である。
終幕は参加者全員のセッションだ。これには思わず笑みがこぼれる。だれもかれもが「ピーヒャララ」、幸せそうに吹いている。突然鳴り出した笛の音に、窓の外には不思議そうに覗き込むお客様、そして、顔を見合わせて立ち去っていく。フラリと現れたタカハシペチカさんもスライドホイッスルで乱入。「ヒュルルル、ヒュルルル」 留まることを知らない大アンサンブルです。 「第1回ということで参加者も少なかったけど、アンデス25F にちなんで第25回までやりますよ。絶対25人でアンデスを演奏しましょう。」 と望月さんの力強いお言葉をいただき結束を強めた参加者たち、笑顔で記念写真を撮り帰路につきました。このようなイベントを企画された望月さん、本当に有難うございました。次回開催を楽しみにいたします。
今回、タカハシペチカさんが吹いていたスライドホイッスルは鈴木楽器のスライドホイッスルキット「プリコーダー」です。リコーダーのマウスピースとスライドホイッスルがドッキング、付属のスケールにあわせて音階シールを貼ると、ドレミ音階、アラビア風音階、沖縄音階、陰音階が簡単に演奏することができます。 タカハシペチカさんおすすめのポイントは、「高音にいっても音がひっくり返らないところがスグレモノです。」 と絶賛、お気に入りのアイテムとなっているそうです。 もともとは、夏休みの工作キットとして作られたため、楽器店に並ぶことはなかったのですが、この度、渋谷の鍵盤堂さんで取り扱われることになりました。同店オリジナルのアンデスケースとともにご購入ください。
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