ハモンド・スズキの日々是、口風琴 -きままにメロディオン-

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第28回 「素晴らしき鍵盤ハーモニカの響き」
2009年3月31日(火)
date 3月14日(土)/ place 中目黒 楽屋
musicians maco(琴弾き語り) 岡本芳文(三味線・胡弓)
      上原潤之助(三味線/他) 坂元一孝(鍵盤ハーモニカ・ピアノ)

 『素晴らしき鍵盤ハーモニカの世界』Webマスターの坂元一孝さん、鍵盤ハーモニカへの熱い情熱には日ごろから感謝しております。今回は坂元さんの演奏に触れてみたくて琴弾き語りのmacoさんのステージを訪問しました。何でも2枚目のアルバム発売記念のライブということで、邦楽関係の方も集まられているようです。
 琴(筝)というと「和」のイメージで邦楽曲を想像しますが、macoさんの弾き語りは「謡」ではなくて「歌」。二十絃筝の音色に後押しされて詞を歌い上げています。そこに、三味線、胡弓、低音三味線などとともに坂元さんの鍵盤ハーモニカが加わるのです。あたかも、和楽器バンドに加わったキーボードという趣ですね。
 ホテルのラウンジなどで歌謡曲やポップスを和楽器で演奏している場面も多いのですが、どこか不自然、というよりも無理やり和にしている印象を受けます。しかし、macoさんの演奏は和に媚びることなく歌を綴っていく。琴のアルペジオからは和声感を受けるのだが、歌や他の楽器が奏でる旋律の力がそれを感じさせない。じわじわと染み入る歌声の奥から和みの響きが伝わってくるようだ。


 坂元さんが使用されていたのはPRO-37v2、夏秋さんと同じ両手弾きでの演奏です。低音を残しながら旋律を奏でる模様は、二十絃筝の演奏を模写しているような錯覚を覚える。いつも通りのメロディオンのサウンドなのだが、和楽器たちとの重なりがとても自然で優雅なのです。余韻の短い和楽器の音色は音の始まりに様々な表情がある。すぐに減衰してしまう果敢なさこそ日本人の美意識に適っている。だからこそ、坂元さんはその音を消さないように繊細な吹き始めを意識されている。絃の発音からわずかに遅れて聞こえるリードの音に「和」を感じさせられたのである。
 教育楽器として誕生した日本の鍵盤ハーモニカ、旋律を学習するための教材という役割からリード楽器、鍵盤楽器として幅広いジャンルへと活路を伸ばしています。鍵盤ハーモニカの可能性を信じて、鍵ハモ界を牽引されてきた坂元さんたちの活動が鍵盤ハーモニカに新しい息吹を吹き込んでいます。これからも鍵盤ハーモニカの可能性を広げていただきますこと、心よりお願いいたします。