ハモンド・スズキの日々是、口風琴 -きままにメロディオン-

ライブ告知板


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第72回「実りの秋、美味しい音を大収穫
  長野ケンハモナイト」
2011年11月24日(木)
date 10月1日(土) / place メケメケ食堂

 2010年春、伊那谷へ移住された夏秋文彦さんの呼びかけにより。長野にゆかりのある鍵ハモニストたちが集まりケンハモナイトを開催。初秋の南信州に美しいリードの響きを届けてくれました。
 オープニングを飾られたのは岡谷市で音楽教室を主宰されている花岡よしみさん。藤森綾さんの伴奏でHAMMOND 44の独奏を披露される。浪々と奏でるリードサウンドはとても深みがあり、素朴さの中に暖かみが加えられたきれいな響きでした。


 次に登場されたのは夏秋さんの新しい鍵ハモ仲間たち。メケメケ食堂の店主せつこさんは夏秋さんとのデュオで参加です。手にされているメロディオンはお子さんが小学校のときに使われていたもの。いつまでも大切に使われるのは嬉しいことです。 


 達人・夏秋さんが駒ヶ根市のパン屋さん「土ころ」で教えている鍵ハモ教室の赤羽瑞穂さん、林陽子さん、大木島さやかさんによる鍵ハモトリオも参加。とても初々しく楽しいステージを披露されます。そして、達人・夏秋文彦さんによるソロステージ。果樹園の広がる山裾は達人の美技に酔いしれていくのでした。


 最後に登場したのは即興カラメール団(赤羽美希さん、正木恵子さん)とbob君(渡邊達弘さん)。こちらは赤羽美希さんが地元出身という長野つながりでの参加です。先日の「もんてん小学校 楽器大行進」で披露された鍵盤ハーモニカの真髄と唸らせる演奏を繰り広げる。



 余談ではあるが、小柄な即興カラメール団の二人がひざの上に安定して楽器を置くためには足台が必要である。当日それを忘れてきたため、つま先立ちで腰掛けて足がプルプルと震え始めていた。そんな時、お客様が電話帳などを探して用意してくれるのも人の暖かみですね。山里の民家のようなメケメケ食堂に集った鍵ハモフリークたち。かまちをあがって腰を下ろして聞く演奏会、鍵盤ハーモニカを通して広がる人の和に心が温まる思いでした。最後は恒例のセッションで鍵ハモの輪は広がっていくのでした。

第71回「鍵盤ハーモニカ三昧、CD三枚をご紹介」
2011年11月22日(火)
DISK 1
Flying Doctor 1st.ミニアルバム 「はじめの一歩」 
名古屋の看板娘・Flying Doctorがリリースした待望の1st.ミニアルバム「はじめの一歩」。アルバムタイトル通り、彼女たちの1歩がジャケットに使用されているのもお茶目なところですが、内容も結成以来積み上げてきた全てを感じさせてくれる会心の作です。ライブでは聞き逃してしまうような楽器ごとの響きも楽しむことができます。鍵盤ハーモニカアンサンブルの真髄を堪能できる1枚でもあり、彼女たちの音楽に対する一生懸命が詰まっている1枚です。
ご購入希望の方はこちらからどうぞ
 〈収録曲〉
  1.タイプライター
  2.イパネマの娘〜メヌエット
  3.トランペット吹きの休日
  4.エトピリカ〜情熱大陸
  5.Adios Nonino
  6.チャルダーシュ
  7.見上げてごらん夜の星を

価格:1000円(税込)



DISK 2
F.H.C 「Polka-dot ribbonfish that makes a detour」
価格:2,625円(税込)
札幌を中心に活動中のチャップマン・スティック+バスメロディオン&アコーディオンによるインスト・ユニットF.H.Cのアルバムが届きました。アバンギャルドな作風の作品たちが並ぶこの1枚は、癖になりそうな変拍子とほのぼのとしたバスメロディオンの響きに癒されます。1曲のサイズも短く、奇妙な世界にトリップしていくのだが、すぐに現実に引戻されてしまうようなもどかしさと滑稽さが同居する。この楽しさだけは言葉では伝えられません。
百聞は一見に・・・、百読は一聴にしかず! です。是非どうぞ。

収録曲目
01.Abyss Peep
02.Spider & Fly
03.Zymogem
04.Ocean & Strains Part V
05.Ifs And Buts
06.Trichoptera
07.Bon-No
08.Ballast
09.Wood Louse
10.Summit
11.Aroa On Roof Tune Of 11 Rhthms
  Of Which Motif Is Theme
12.Infantilism
13.Water Strider
14.Diverticulum
15.Kymograph
16.Tomtin
17.Rhabdomantist
18.7 By 5 Is 35 No.2


DISK 3
はざまゆか 「剣の舞 〜鍵盤ハーモニカの芸術〜 」
最後に紹介するのは長野県を中心に活動されているはざまゆかさんから届いた1枚です。鍵盤ハーモニカとピアノによるクラッシックの作品たちがぎっしりと詰まっていて、とてもアカデミックな作品です。管楽器のブレシングと鍵盤楽器のキータッチにより、1音ずつのリードを鳴らす鍵盤ハーモニカの特性を十分に引き出されています。1音1音心のこもったリードサウンドを紡ぐ彼女の音楽は、鍵盤ハーモニカを教育から芸術の高みへと誘っています。晩秋から初冬のこの季節、鍵盤ハーモニカの音で暖まりたいものです。
ご購入希望の方はこちらからどうぞ。

  1. 剣の舞 ~舞踏組曲《ガイーヌ》より[A. ハチャトゥリアン]
  2. ヴォカリーズ[S. ラフマニノフ]
  3. シンコペーション[F. クライスラー]
  4. フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV1031 [J. S. バッハ]
  5. うぐひす ~《春夫の詩による四つの無伴奏の歌》より[早坂文雄]
  6. アラゴネーゼ[G. ロッシーニ]
  7. ダンツァ ナポリのタランテッラ[G. ロッシーニ]
  8. エレジー ~鍵盤ハーモニカとピアノのための~[小栗克裕]
  9. ミーザの主題によるラプソディ
    ~鍵盤ハーモニカとピアノのための~[吉田桂子]
  10. 3つのチーク地方の民謡[B. バルトーク]
  11. Tanti Anni Prima[A. ピアソラ]
  12. 組曲《空騒ぎ》op. 11より[E. W. コルンゴルト]

 価格: 2,940円(税込)


第70回「もんてん小学校 楽器大行進vol.4」
2011年11月21日(月)
date 9月11日(日)/ place 門仲天井ホール(門前仲町)
musician  ENSEMBLE ULALA ぐぅちょきぱーかっしょん 即興からめーる団

 今年もやってくれました「もんてん小学校 楽器大行進」。残暑厳しい9月、若き音楽家たちのエネルギーが門仲天井ホールで炸裂しました。
今年のオープニングをかざったのはENSEMBLE ULALA(鈴木由利子、早田理恵、松井佑佳、富山恵理子)の4人組だった。独特の個性を発揮する彼女たちの音楽は、それぞれの作品がポエムとしての世界観を表している。リコーダーの旋律を核として鍵盤ハーモニカやアンデス、いろいろな打楽器によって描かれる音楽はたくさんの夢が詰まっています。


 昨年は前日にパートナーがいなくなっちゃって一人でパーカッションアンサンブル(?)を披露してくれたbob
君、今年は服部恵さんとのユニット「ぐぅちょきぱーかっしょん」での出場。ベルハーモニーでのチャイムアンサンブル、スプーンやカウベルの二重奏など今年も新ネタ…、新作が繰り出されたのだが、「やはり、只者ではない。」と、会場を唸らせたのはビブラスラップの二重奏。水戸黄門や与作で出てくるあの音は、どのように叩いてもあの音しか出てこない。そんな一発勝負の音を使ってアンサンブルを試みる彼は天才なのか変人なのか、首を傾げたくなるのは当然のことだろう。しかし、音楽家・渡邊達弘の才能を認めざるを得ないのは、ビブラスラップを分解しながら演奏するという着想にある。「鳴かずなら、鳴かせてみようホトトギス」と言わんばかりに振動部分の角度を変えていき、音を変化させていく。そして最後はバラバラになってしまうのだが、演奏は終わることがない。振動部をなくして風を切るだけのビブラスラップとシェイカーのように振られている振動部、紛れもない新しい音がそこには生まれていた。



 楽器大行進を締めくくったのはからめーる団(赤羽美希、正木恵子)の二人だった。即興という自由さから、時として破天荒な音楽を展開する彼女たちだが、黒の衣装をまとったこの日ばかりは落ち着いた雰囲気を醸し出していた。近代の作曲家の楽曲や鍵盤ハーモニカのための作品など、鍵盤ハーモニカによる音楽の趣を堪能させる彼女たちは2本の鍵盤ハーモニカによる表現の限界に挑むかのように会場全体を飲み込んでいく。途中、バスメロディオンの二重奏ではお茶目な一面も見せてくれたが、bob君のアレンジによるピアソラの作品は圧巻だった。両手弾きによる2台のHAMMOND 44は、とても鍵ハモデュオとは信じられない深い響きを醸し出す。書くも書いたり、弾きも弾いたり、魂の熱演であった。


 時の経つのを忘れるように繰り広げられた3グループの熱演。小学校で使われている身近な楽器たちで表現する音楽会は懐かしくもあり、斬新でもある。音楽のスタートラインで出会った楽器たちだからこそ、何かを生み出してくれるという期待もあるのだろうか。成長とともに過去のものとされていく教育楽器の存在に疑問を投げかけてくれた「もんてん小学校 楽器大行進」、いつまでも楽器たちに出会った頃の気持ちを忘れないでいたいものである。