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REPORT/SHANGRILA III レスリー3300本領発揮2007/07/10

date
7月4日(水)
place
横浜アリーナ

 いよいよスタートしたユーミンのシャングリラIII。報道機関、新聞紙上ですでにご承知の方も多いと思いますが、舞台の規模、演出構成、音楽、どれをとっても国内最大規模。そして、今回が最終章とも語られています。そして、このステージにはレスリー3300が使われることもあり、リハーサルからお邪魔させていただきました。
 アリーナに足を踏み入れて驚かされるのはステージの大きさ、楽器セクションは可動式の円形プールを四方から囲むようにスタンバイされています。武部聡志さんのキーボードブースは正面手前のエリア、わずかなスペースにエレピ、シンセ、オルガン、モニターアンプが置かれています。レスリー3300は武部さんの背面でグルグルと回っています。

※写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。


 武部さんが愛用しているオルガンはXB-5、すでに過去の製品となっていますがXB-2と同じ音源を持つファットなサウンドのオルガンです。オルガンは2段であるというこだわりを感じさせてくれます。
 そして目に留まったのは左上にある赤と緑の小さなランプ、レスリーの回転速度を確認するためのものです。音声はエクスプレッションを経由してレスリーへ、スロー/ファーストの切り替えはフットスイッチを経由して11PINを使って接続されているのです。


 サウンドチェックの前に武部さんにご挨拶をすると、「ぼくたちの世代は最初に出会ったハモンド(オルガン)はB-3なんだよ。中学校のときに友達の家にあって、すごくいい音だったよね。」と話されて、「今回のレスリー、とても満足しています。147との違いはところどころ感じるけどレコーディングではないから。それ以上に狭いスペースで存在感のあるサウンドを出してくれている。ライブ機材として評価をしたいですね。」とお褒めいただくことができました。
 オルガンへの思いを聞かせていただいた折に、「一時の打ち込み全盛期に比べられるとオルガンの音が良く聴かれるようになりましたね。最近若いプレイヤーが好んで使っているものがあるけれど…」とデジタルサウンドへの警告も。圧縮されたデジタルサウンドが氾濫する中で、若い世代たちが原音とどれだけ身近に付き合えるのか。本質を知る武部さんゆえのメッセージにメーカーとしての責任を認識させられます。


 午後7時、シャングリラの舞台はスタートします。目の前ではユーミンが歌い、サーカスが繰り広げられ、デデュー、武田美保さんたちが水中を舞いますが、間近で見たリハーサルのオルガンプレイがあまりにも印象的だったため武部さんに視線釘付け。楽曲のいちばん盛り上がるところで登場する武部さんのオルガン、シーケンスのストリングスを掻き分けて唸りを発する存在感。泣かせどころでしっかり泣かせてくれる匠の技です。
 そんなサウンドに酔いしれているうちに目まぐるしく変化する舞台。いつの間にかアリーナすべてが生命を持つかのように飲み込まれていきます。そして、自分自身がシャングリラの住人となって舞台を共にしていることを発見します。そんな魅力満載のシャングリラIII、今からでも遅くはありません。皆さんもこの夏、いっしょに夢を見ませんか。


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