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REPORT/吉田美奈子・河合代介 DUO2007/12/26

date
12月21日(金)
place
目黒 ブルース アレイ ジャパン
musician
吉田美奈子 (Vocal) 河合代介 (Hammond Organ)

※写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。

 回を増すごとに進化していく河合代介さんと吉田美奈子さんのデュオ、毎回新鮮な気持ちで楽しませてくれます。「ぼくは美奈子さんに育てていただいています。」と公言される河合さん、本当に全身全霊でハモンドオルガンに向かい音を重ねています。「河合さんは両手、両足で演奏されて、間奏でも休むことできないから大変よね。」とデュオのパートナーをいたわる美奈子さん。この二人のステージには2007年を象徴する「偽」という文字の影も形も無い。


 東京でおこなう美奈子さんとのデュオでは必ず自身の楽器を運び込む河合さん。今回はリハーサルからお邪魔して愛機A-100をゆっくりと眺めさせていただきました。
 まずは気になったのは左上についているノブ、リバーブのスイッチです。「TREK のスプリングリバーブを付けているんですよ。この回路を通すことで音も柔らかくなっている感じがするんだ。」と教えられ、パーカッションの音だけでコロン、コロンと可愛らしい音を出されます。ドローバーサウンドのときもファジーな残音が生まれ、デジタルとは違う奥行きのサウンドになっています。


 今回はペダルの前にもマイクが置かれタッピングの音まで拾っているのかな・・・と思い覗き込むと足首ジングルが巻かれています。タッピングのタイミングと微妙にずれていて面白い効果が生まれています。しかし、「これを付けているだけでものすごく疲れるんですよ。」と笑いながら、「速い曲になると、ンゴンゴンゴッ・・・って遅れてきて分けわかんなくなっちゃうんです。」と高速足ベースを披露されます。フムフムと納得したときに目に入ったのがむき出しのチューブ、上から吊るされている外観にも興味がそそられます。


 午後8時、ホールには今年精一杯がんばった人たちが2人の演奏を楽しみにしています。日本の誇る歌姫と孤高のオルガニストの演奏が1年の疲れを癒すのでしょうか、リラックスした雰囲気がホールを包みます。お客様とは対照的に張り詰めた緊張感の中で極限の音楽を奏でる二人、声とオルガンが交差したり離れたり縦横無尽に駆け巡ります。
「私は河合さんのハモンドオルガンが大好きなんです。皆さんハモンドオルガンって知っていますか。9本のバーで30,000ぐらいの音を作っているのよね。」
「いえ、2億5300万種類です。」
「えっ、そんなにも。」
「でも、それは組み合わせの種類で実際には200ぐらいかな。」
「人間の脳みそみたいなものかな。使う割合は。」
「・・・・・。」
 なんて、茶目っ気たっぷりなMCを披露する美奈子さん。アグレッシブな演奏の後の軽い脱力、そんなギャップが次のナンバーを楽しみにさせます。


 今回、驚いたのは松田聖子さんの「ガラスの林檎」を歌われたこと。この曲は来年1月23日に発売される細野晴臣さんのトリビュートアルバム第2弾 「STRANGE SONG BOOK」に収録されています。オリジナルを超えたといっても過言ではない作品に仕上がっています。カバーというカテゴリーに収まりきらない吉田美奈子さんの「ガラスの林檎」に往年の聖子ファンは驚愕されることでしょう。
 2007年を締めくくるような2人のステージは2008年への活力をも与えていただきました。常に微音までにも魂を注入する2人、どこまでも音楽に対して正面から向き合う姿勢は心が洗われる思いです。2008年も2人に劣らないような美しいサウンド作りに挑戦していきたく思います。
 今回のライブ、見逃された方は新年1月21日(月)Motion Blue YOKOHAMA」に河合さんと美奈子さんのデュオが登場します。是非足をお運びください。


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