再開の挨拶をすませた後はジョークのオンパレード。時差と睡眠不足もあるのだろう、「ねむい」と言ってソファに横たわる。その横で山本社長が添い寝する。狸寝入りの日米対決である。さてさて、どこで本題に切り出そうかと思っていると、河合さんがおもむろにパソコンを取り出し往年のジミー・スミスの演奏を見せる。
「彼は偉大だった。生前、彼の家にも遊びに行った。私は疲れていて食事のとき転寝をしてしまった。すると彼は、『Get up !』と私を起こした。彼の葬儀のとき、静かに眠っている彼に『Get up !』と私は叫んだ。しかし、彼は目を開けてくれなかった。」 とドクターは目を伏せる。そして、その後は時間を忘れるようにオルガン談義に興じる。
この後、ビルボードライブ大阪に席を移してドクターのライブを鑑賞する。ジェームス・ブラウンの魂を継ぐファンキーなミュージシャンたちの集結したステージは圧巻である。貫禄たっぷりのソロ回し、分厚いサウンド、そしてグルーブ、酔わせるツボはすべて心得ている。そのような中でもドクターのハモンドオルガンはひと際鮮やかな色彩を放つ。
ドクターの演奏に耳を奪われていると、「この低音聞いてくださいね。ドクターのすごいところは、左手と足のコンビネーションです。この重たいサウンドはまねできませんよ。」と河合さんが解説される。なるほど、ファンキーなサウンドの秘訣はベースラインにあったのだ。