1.Introduction 〜ハモンドエンジニアの語るXKシリーズ〜

新製品を紹介するときに、まず、最初に尋ねられる質問は、「どうしてこの商品を開発しようと考えたのですか?」というような意味のことが多いですね。当社も当然、マーケットリサーチをして、こうすればこのくらいの需要が見込めて、というような作業を行った上で開発をスタートさせているのですが、私はいつも「もっともっといい商品を待ってくださっているお客様がいるからです」と答えることにしています。でも、本当は「もっともっといい商品」を一番待っているのは私自身のような気がします。結局は自分の作りたいものを、こだわれるだけこだわって作っている、これって本当に幸せだと思いますね。

私たちがXK-1やXK-3cのようなキーボードタイプのオルガンを開発するにあたっては、次のようなポリシーを持って臨んでいます。
  1. ドローバーサウンドについては必ず前作を超えるクオリティを実現する。
  2. 開発時点で採用できる新しい技術はコストによらず、積極的に採用する。
  3. 他の楽器とのアンサンブルにおいて、オリジナルB-3と同じような存在感を示すことが出来ること。
  4. 常にアコースティック感のあるサウンドであること。
  5. サウンドや演奏性など、オリジナルB-3が楽器として持っている全ての要素を誇張することなく再現する。

多くが抽象的な目標で計ることは出来ません。つまり、様々なデータと分析によって設計が進められていくわけですが、最終的には私たちの感性が製品の出来ばえを決めてしまう恐ろしい楽器だということです。

仕様としては、オリジナルB-3と同じような白黒反転のプリセットキーがある、とかビブラート/コーラスが上下分離した、など分りやすい部分で製品が語られてしまうことが多いのですが、そういったことを目標にしているわけではなく、「その時、その時に実現できる最高のドローバーサウンドを提供する」、このような信念のもとに開発しているのです。


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