ずばり!ハモンド!!

C−3とB−3、どこが違うの?
世界中のオルガニスト、キーボーディストたちの憧れのオルガンであるハモンドB−3、
中身はそのB−3と全く同じで、キャビネットだけを教会向けにデザインしなおしたモデルがC−3です。

この写真は1970年当時、楽器に付属していた取扱説明書の表紙で、中央にC−3が写っています。

C−3といえば、「ブリティッシュロック」というフレーズがすぐに頭に浮かんできますね。
イギリスのロックオルガニストというと、「ハモンドC−3が定番」というイメージをみなさんお持ちのようで、「ロックはやっぱC−3だぜ!」という熱い声を今でもよく耳にします。
それもそのはず、ディープ・パープルのジョン・ロード、ELPのキース・エマーソン、イエスのリック・ウエィクマンといった超大物キーボーディストたちが揃ってC−3を揺らしていたからでしょう。
彼らが何故、「もともとは教会の為にデザインされたC−3」を選んだか、ということについては残念ながら謎のようです。
ハモンドオルガンは当時、アメリカのシカゴで生産されていましたが、C−3は1964年以降、なんとシカゴと並行して、イギリスでも生産が始まりました。
ただ、同時期にB−3もイギリスで生産を始めていましたので、生産地だからC−3を選んだとは言えないようです。
また、C−3にスプリングリバーブユニットを取り付ける改造を施せば、オルガン本体を揺らすことでスプリングリバーブ独特の「ガシャーン」という雷のようなショックノイズを出すことができます。この時に、4本足で前後の足の間隔が広く安定しているB−3では楽器自体を前後に揺らしにくいからだという話もありますが、真偽の程は不明です。



この写真は1972年当時、日本でハモンドオルガンの販売を行っていたHIJ(ハモンド・インターナショナル・ジャパン)の発行したカタログの一部です。
B−3とC−3を1枚の写真で済ませているところが面白いですね。

さて、みなさん C−3はなぜ‘3’なのかご存知ですか?
実は、最初からC−3という機種が作られたわけではなく、このCタイプのオルガンとしては、何回かのモデルチェンジを経てC−3というモデルが誕生したのです。

最初のモデル「C」は1939年から1942年のわずか3年間しか生産されませんでした。このモデルはビブラートとパーカッションが搭載されておらず、ドローバーだけのまさにシンプルな楽器でした。当時はまだ、スキャナビブラートもパーカッション回路も開発されていなかったのです。
次に「CV」というモデルが登場します。これは最初のモデル「C」にビブラートが追加された機種で、アメリカのシカゴはもとより、イタリア、カナダでも生産されました。
その次が「C−2」です。「C−2」になって上鍵盤と下鍵盤で別々にビブラートがオン/オフ出来るようになりました。まるで、XK−3がXK−3Cになったかのようですね。
そして、1955年1月からいよいよ C−3の生産が始まりました。このモデルになってようやくパーカッションが搭載されたのでした。

筆者は「C」を見たことはありませんが、「CV」や「C−2」は日本国内のキリスト教の教会で演奏されているのを見たことがあります。いずれもレスリースピーカーではなく、ハモンドオルガンカンパニーの生産したトーンキャビネットが接続されており、真空管アンプの深い響きが教会の高い天井で反射され、まさにパイプオルガンのようにうねり、響き合う荘厳な音色を体感することができました。

11月1日から4日までの4日間、パシフィコ横浜で開催された楽器フェアにおいては、NewC−3を展示し多くの皆様にご覧いただくことができました。
きっと、B−3とはまた違ったその存在感を感じていただけたのではないでしょうか。

New C−3
New C−3



目次へ戻る


閉じる