低学年のわらべうた遊びでは、体を動かしながら歌います。ここに伴奏を加えることで、その遊びが音楽的に高まります。歌(言葉,リズム,旋律)・動き(拍の流れ,フレーズ)・伴奏(拍の流れ,低音のリズム,旋律,音階)が一体となる表現は、子どもたちにとって豊かな音楽活動になります。低~中学年では、繰り返す低音の旋律(オスティナート伴奏)として、また合奏の低音部として生かすことができます。高学年では、ヘ音記号を楽譜上で学習する時やそれを生かして低音を合奏に加える時などに活用できます。
1まず1番低い音に使う1音を選びます。
2最初に選んだ1音に合う音を2音選びましょう。
31番低い音の人は同じリズムを繰り返し演奏します。
上の2音の人は1番低い音のリズムに合わせて演奏します。
交互に演奏して音で会話したり、一緒に演奏してみましょう。
反復する回数を決めて演奏しても良いでしょう。
4先生か、1番低い音の演奏者が、終わりの合図をします。
1先生が2音または和音3音を選びます。
22音なら2人1組、和音3音なら3人1組になります。
3リズムの模倣や音で会話、即興的なリズム遊びをしてみましょう。
13人1組になり、「ドミソチーム」「レファラチーム」に分かれます。
21人1音ずつ分担し、チームで演奏する旋律(2小節8拍分)を作ります。
チームワークと、拍の流れに乗ることが大切です。
3旋律ができたら、演奏をします。
まず「ドミソチーム」が作った旋律を2回繰り返し演奏します。
次に「レファラチーム」が作った旋律を2回繰り返し演奏します。
最後にもう一度「ドミソチーム」が演奏して終わります。
ドミソチームはドの音で終わるようにすると終わった感じが出ます。
中~高学年では、音楽づくりとして打楽器を使ったアンサンブルづくりの実践が多々あります。音色やリズムを意識してアンサンブルづくりをする中で、音の高さへの配慮が加わると、より充実したアンサンブルを作ることができます。音の高さは音を決定づける音の三要素の一つです。アンサンブルでもパートの役割は「音の高さ」が大きく関わっています。打楽器によるアンサンブルでは、低音の響きをもつ楽器を加えると安定したアンサンブルを作ることができます。低音の木質の響きとしてバスブロックバーを活用してみましょう。
1音の組み合わせを決めます。
それぞれの音の高さが生きる組み合わせを考えましょう。
21人1音ずつ分担する音を決めます。
3拍を分け合ってつなげ、アンサンブルを作ります。
つなぐ順番を変える、一拍の中でリズムを刻む、一人ひとりが作ったリズムを重ねる、合いの手のようにリズムを加える、音に強弱をつけるなどして変化させてみましょう。
中~高学年では、音階や調に触れ、それに基づく音楽づくりを行います。その中で、持続する低音(ドローン)や反復する短い旋律(オスティナート)、和音伴奏としてバスブロックバーを活用することができます。日本の音階、例えば民謡でよく使われる「ミソラシレ」で音楽をつくるときは、前述のわらべうたでの伴奏づくりを生かしてオスティナート伴奏を工夫します。それにのってリコーダーでつくった旋律(2~4小節)をつなげたり重ねたりして”私たちの日本の音楽”をつくることができます。低音が響くので安心して演奏することができるだけでなく、和太鼓などのように音が目立ちすぎず、リコーダーの響きを生かすこともできます。また、ドリア旋法「レファソラシドレ」のように、教会旋法を使って音楽をつくったり、ハ長調やイ短調の音楽をつくったりする際も、低音の響きとして、音楽づくりに一役かいます。
1バスブロックバー(D・A)の演奏者を1人決めます。
2その他の使う楽器と役割を決めます。
3それぞれ旋律をつくります。
旋律A・B、中心になる旋律、オスティナート伴奏、和音伴奏など、役割に応じて旋律をつくりましょう。
4アンサンブルをつくります。
バスブロックバーは和音、同じリズムを繰り返す、持続する低音(ドローン)などを演奏しましょう。
その他の楽器は役割を交代したり、旋律を変えたりして、変化させてみましょう。