ハモンドオルガンの本質を語る リアリティを追及した1台 XK-3c
newB-3、XK-3で培われたデジタルトーンホイールを継承。常に発振している96枚のデジタルトーンホイールは、オリジナルの持つ回転のムラ、リー ケージノイズまでも忠実に再現。全鍵ポリフォニックのため、どのようなオルガンプレイにおいても満足のいくキーレスポンスを体感できる。
また、トーンホイールセットはXK-3の持つ「B-Type1」「Mellow」「Brite」に「B-Type2」「Saw」が追加され、バリエーショ ンも豊富に。基本設定にはオルガン本来の力強さが感じられる「B-Type2」を選択。デフォルトのプリセットだけで満足のいくオルガンサウンドが手中 に。
さらにオルガンサウンドを追求されるユーザーのためには、ホイール毎の音量レベルやリーケージノイズまでもがエディット可能。トーンホイールオルガン固有の個体差を再現できる。
プリアンプの最終アウトプットよりレコーディングしたサウンド
プリアンプの最初のアンプを通過した生々しいトーンホイールのサウンド
80年代LSIオルガンを再現した透明感のあるサウンド
70年代アナログオルガンを模した丸みのあるサウンド
70年代アナログオルガンを模した尖ったサウンド
打鍵時に歯切れの良いアタックを加えるパーカッション。音程、減衰時間、音量を意のままに操るための4つのボタンをフロントパネルに装備。
XK-3cではB-3の有するリーケージノイズを含む減衰カーブを忠実に再現。押しの強いカーブは鳴り始めから鳴り終わりまで存在感のあるサウンドを創造する。
また、多数の鍵盤を押さえても最初のノートだけにトリガーされるタッチや、連打したときに音量が下がるリチャージタイムをも再現している。
キークリックはスイッチである鍵盤を弾いた際に出るノイズで、雑音というよりも音色として認知されている。XK-3cでは打鍵時、離鍵時の個別の音量、音色もエディット可能。
さらにドローバーのレジストレーションに応じてキークリックの音量、音色もダイナミックに変化するため多列接点式鍵盤により近い演奏感を実現。
スピーカーと回転する2つのローターによって音に豊かさと広がりを与えるオルガンの定番エフェクト「レスリー」は、高性能DSPの採用により、従来よりもさらに自然な回転感が得られ、ラインアウトでも目の前にローターがあるかのような音場を創造する。
オン/オフ、ブレイクの操作は、パネルスイッチ、専用ハーフムーンスイッチ(CU-1)、フットスイッチ(FS-9H)、エクスプレッションペダル(EXP-100F)から可能。
また仮想のアンプタイプ、スピーカータイプを選び、「ホーンローター」、「バスローター」それぞれの音量、回転数やマイクセッティングまでも設定できる。
B- 3が持つ温かみのある音質、またそれ以上にハードなオーバードライブをも得られるチューブプリアンプは、シミュレータではなく、実際の真空管回路によるも の。XK-3cではキャラクターの異なる「12AU7」、「12AX7」の2つの真空管を搭載。2つの真空管を組み合わせることにより幅広い歪みのバリ エーションを得られる。また、それぞれの真空管のバイアス電圧を微調整することで歪みの味わいを整えることもできる。
演奏する環境にあわせた音質調整のために低音から高音までを3つの帯域に分けて、それぞれを加減することができる。
またXK-3cは、B-3の持つトーンコントロール機能を採用、200Hz以上の高音をなだらかにカットすることで、往年のマイルドなハモンドサウンドからパワフルなB-3サウンドまで、手軽にサウンドを変えることができる。
ドローバーはアッパー/ペダル/ロワーの3セットを個別に装備。演奏中でもインスピレーションのままに操作して倍音を1つ1つコントロールすることで音色を作り出し、その引き出し具合である「レジストレーション」は視覚だけでも簡単に覚えることができる。
また左右のドローバーはアッパー/ロワーだけでなく、B-3のアジャストプリセットも再現した「A#/B」モードも装備。弾きながら「次の音色」をセットする独特の奏法が可能。
B-3同様、鍵盤の左側には1オクターブのプリセットを装備。132種類(12バンク×11キー)のセッティングを記憶させることができる。
またXK-3cには、演奏中、誤ってコンビネーションプリセットを呼び出してしまうことが無いように、コンビネーションプリセットのロックが可能。
コントロールパネル右側の6つのアサイナブルノブ、スイッチはリアルタイムで外部MIDIをコントロールできる。スペースの少ないステージでXK-3cをマスターキーボードとして使用するとき、XK-3c本体には3つのゾーン、ロワーキーボードには2つのゾーン、ペダルキーボードには1つのゾーンが設けられ、送信チャンネル、音色、発音域などをプリセットできる。また内部パラメータへのアサインも可能。
B-3と同じフォルムを持つウォーターフォール型鍵盤を採用。B-3特有の「浅い」発音点も再現し、グリッサンドに向いた、指に吸い付くようなタッチである。
本体のみでも3セットのドローバーをフルに駆使した演奏を可能にする。スプリットは本体鍵盤の左右をロワー/アッパーのパートにそれぞれ分割。マニュアルベースは本体鍵盤の最低音(和音にも設定可)でペダルパートを鳴らすことにより、1段鍵盤ながら3段鍵盤並みのパフォーマンスが可能。分数コードを多用した演奏表現や、下鍵盤でベースを演奏しペダル鍵盤でアクセントを付ける、独特のペダルパーカッション奏法をも本体のみでサポートする。
鍵盤 | 73(61+12プリセットキー) ベロシティ付きウォーターフォール鍵盤 |
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消費電力 | AC100V 50/60Hz 28W |
接続端子 | 電源ソケット、MIDI(IN1/PEDAL、IN2/LOWER、OUT)、エクスプレッションペダル1(フォーン)、2(EXP-100)、フットスイッチ1、エフェクトセンド、リターン、ラインアウト(L/MONO、R)、ヘッドホン、11ピンレスリー |
音源 | VASE Ⅲ音源×2(デジタルトーンホイール) |
ドローバー | アパー/ロワー:各9ピッチ、Bタイプ1/Bタイプ2/メロー/ブライト/ソー ペダル:2ピッチ、ノーマル/ミューテッド/シンセ1/シンセ2 |
パーカッション | ボタン:セカンド、サード、ディケイファースト、ソフト 設定:タッチ、ベロシティ、ディケイ(ファースト、スロー)、 レベル(ソフト、ノーマル) |
エフェクト | 内蔵レスリー:アドバンスドデジタル2ローター、オン、ファースト、ブレイク ビブラート&コーラス: デジタルスキャナー V1、V2、V3、C1、C2、C3、アパー、ロワー スピード:5(6.10~7.25Hz)、 トレモロ、エンファシス、デプス プリアンプ:真空管(12AX7&12AU7) オン、オーバードライブ イコライザー:3バンド、トーンコントロール、トーンタイプ、トーンつまみ リバーブ:10プログラム、レスリーオンリバーブ リバーブオン サステイン:5段階(ペダル) |
コントローラー | スイッチ: 電源、コントロール、ユーザー ロータリーコントローラー: マスターボリューム、チューブオーバードライブ、トーン ホイール: ピッチベンド、モジュレーション アサイナブルコントローラー: 6スイッチ&6ボタン、アパー1、アパー2,アパー3、ロワー1、ロワー2、ペダル |
ストレージ | コンパクトフラッシュカードスロット |
ディスプレイ | 20文字2行 コントロールスイッチ:9 ロータリーエンコーダー |
MIDI | テンプレート:5モード エクスターナルゾーン: 3(アパー)、2(ロワー)、1(ペダル) キーボードチャンネル:アパー、ロワー、ペダル |
チューニング | マスター:A=430~450、1Hz単位 トランスポーズ:-6~0~+6、半音単位 |
インターナルゾーン | ボタン:スプリット、マニュアルベース 設定:マップロー、ハイ、スプリットポイント、ロワーオクターブ、 ペダルトップキー |
コンビネーションプリセット | 12バンク×11プリセット+アジャストB リンク/独立切替可能 |
寸法 | W118.6×D39.9×H11.5cm |
重量 | 18.5kg |